2010年05月13日

ラブの上下意識

以前も書きましたが、実家には私が幼い頃からずっと犬がいました。一頭だけの時期もありますが、二頭飼いだった時間もそこそこ長かったと思います。全て日本犬か、日本犬ベースのMIXで外飼いでしたから、いわゆる洋犬をしかも完全に室内で飼うというのはファルコが初めてです。

それなりに犬というのがどういう動物であるか知っているつもりになっていたのですが、ファルコと暮らしてみると、自分のこれまでの認識が間違っていた(あるいは一部の犬種には当てはまらない)んじゃないかと気付かされることがあります。
その最たるものは、上下意識とか順位付けといわれる習性について。ファルコは(犬同士でも)順位付けの観念が欠落しているんじゃ(控えめに言って非常に希薄なんじゃ)ないかと思えて仕方がないのです。また、テリトリー意識、物や場所に関する執着心もほとんど持っていないように思えます。
# 実際にはそういった性質はあるものの、それが表面に出ないで成長してきたということかもしれませんが。

実家にいた犬達は、気性の優しい子も気難しい子も、家人の中で最も言うことをよく聞くべき人間を決めているフシがありましたし、散歩で出会う他の犬との間で力関係を探る素振りを見せることも多かったと思います。
ですが、ファルコは基本的にどんな犬(体格の大小や年齢を問わず)に対しても一様にフレンドリーです。ほとんどの場合(キャンキャン吠えられるのは嫌なようで、一部の小型犬は苦手みたいですが)、敵意はないというシグナルを出しつつ近づいていってプレイバウ体制になります。
犬同士はまず相手のお尻の臭いを嗅いで、相手の年齢や素性に関する情報を集め、力関係を見極めようとするといったことが良く言われるようですが、ファルコはそういった犬社会の常識?にも無頓着なので、一部の飼い主さんからは、困った犬だと思われているかもしれませんが...ふらふら
一歳になった頃から、吠えること自体はたまにあるのですが、その対象は不審な物影や特定の物音に対してのみで、人や犬、更には猫やイノシシに至るまで、直接対峙した相手に吠えたことは一度もありませんし、唸るとか歯を剥き出すといった行動はそぶりさえ見せたことがありません。初めての場所で知らない犬に囲まれて、(警戒で)シッポを立てぎみにしていたことはありますが、相手を威嚇したり、順位付けのマウンティングなども皆無です。

ファルはトシエワールドというおだやかな気質を重視するガイド系ラブのブリーダーさんから、おとなしい個体を選んで譲っていただいた子なので少し特殊なのかもしれませんが、今までに知り合った他のラブラドール達も、同じような行動パターンを見せる子達がほとんどでした。外飼いになっているラブにはよく吠える子の割合が高そうですが、一緒に遊ばせてみると、"俺が俺が"っていう権勢欲のある子は少ないと感じています。
素人が限られた経験で判断するのは乱暴ですが、ラブラドールって犬種は順位付けの意識が希薄な個体が多いのではないか、それがこの犬種の良き気質に結びついているんじゃないかという気がするのですが、どうなんでしょうかね?
もちろん個体差はあるでしょうし、去勢していないオスのことはあまり知らないのですが...

以前、実家で飼っていた北海道犬のリュウは、順位付け意識の強い犬で問題行動(アルファシンドロームだと当時は思っていました)も起こしました。(今思うと無意味だったのかもしれませんが)マズルコントロールをやってみたり、私が完全に主導権を握っているんだという厳しい態度も取る(むろん体罰をおこなったわけではありません)ことで、私を最も信頼できる相手(=リーダー?)として認めてくれたような気はしています。

現在では、自然の中の狼の群れにはアルファは存在しないといった観察もあり、いわゆるアルファシンドロームという現象も否定されたりしているようですが、多くの犬同士に何らかの順位付け本能があること自体は事実なのかなと思います。
実のところ、飼い主が "群れのリーダー"となりえるか(なる必要があるか)どうかは私には不明ですが、上下意識を強く持つ犬種や個体では、家庭という集団の中でもポジションを明確にしてやることによって、結果的にその犬が安心して平穏な生活ができることはあるのだろうと考えています。

が、ファルコに感じているような元々順位付け意識が希薄な遺伝子を持つ犬に対して、飼い主が完全に上位だと思い込ませようとする対応は、あまり意味はない(ヘタをすると、その犬を混乱させてストレスをかけ、せっかくの良き気質を台無しにする危険性すらある)ように思うのですが、間違ってますかねぇ?

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posted by Tosh at 23:40| Comment(4) | 雑記帳