ペニーが家族になって 1年7ヶ月が過ぎました。今月中旬には、ナットと暮らした日々よりもペニーがウチの子になってからの時間の方が長くなります。
約一年半のうち、ペニー自身の治療のために半年ほどの運動制限期間があったこと、そしてそれ以上に私の体調に問題があったために、間もなく2歳になるにしては躾も不十分なお転婆のまま大きくなってしまったペニー。私の不調もほぼ解消したので、そろそろ空白期間を埋めるように、密度の濃い付き合い方をしなきゃいけないと考えているところです。
そんな中、いろんな意味で区切りを付けようと、ペニーと"運動会"に参加してきました。
少し前の記事でも触れていたように、一昨日(11/30) 公益社団法人Knots主催の "第14回 りぶ・らぶ・あにまるずフェスティバル2014"がおこなわれ、その中のカニクロス部門に私がマッシャーで出場してきたのです。

カニクロスはナットと楽しめるだろうと目を付けたアクティビティで、近所の真ん中の池の遊歩道でマネゴトで何度も一緒に走ったりしていました。が、本格的に取り組むことはできずじまいに終わってしまったわけです。
ナット用に入手したハーネスがペニーにはフィットするので、普段の散歩で使うことはありましたが、思いっきり走り続けさせるのには不安も残るペニーなので、カニクロスを一緒にやるつもりはありませんでした。が、今回の"りぶ・らぶ"の開催日が 11月30日だと案内を受けた時点である想いが湧き上がりました。ペニーとこのハーネスでカニクロスに出場してみたいと。
ペニーはナットの代わりだと思って迎えたわけでも暮らしてきたつもりもありません。もちろん、ゴールデンらしい性格や挙動に記憶が蘇る瞬間はありますが、今回初めて、一度だけでいいから ペニーにナットの代わりを務めて欲しいとワガママな気持ちになったのでした。
11/30は ナットが旅立った前日で、ほんの少しだけ散歩にも出かけられた日でした。
抗がん剤治療がうまくいって無治療期間ができていたら、形から入る傾向の強い私は、きっときちんとした道具を買い揃えていたはず... そう考えると、初めての、そして一回きりの参加になるとしても、借り物のギアでの出場はしたくないと思いました。で、Alpine Outfittersで マッシャーベルトやショックセイバーラインを買い込んで臨んだのです。
アバラの痛みであまり練習はできなかったので、ほとんどぶっつけ本番になってしまいましたが...

イギリスの CaniX UKなどでは、2.5Kmとか 5Kmとか自然の中でのクロスカントリーレースのようですが、"りぶ・らぶ"のカニクロスは100m(初カニクロスは 50m)。学生時代から短距離は苦手だったのですが、メタボな今の私にとっては 100mが全力で走れる限界でしょう。
もちろん初めて挑戦するわけですが、50mというのはあまりに短いと感じて、カニクロス(100m)の方にエントリをしていました。
カミさんが撮ってくれた写真を並べてみますね。
上の写真は、スタートの合図が出された直後です。デュアルスタートで向かって左のペアがダッシュし始めているのに、ペニーはあさっての方向を見ていて動かず...


"ラン"コマンドを連発してスタートしたものの、まだキャンターの状態です。
が、右手のオーストラリアン・シェパードのペアがグングン遠ざかって行くのを見てスイッチが入ってくれました。

フルギャロップになると私の足では付いていけなくなって、ペニーに引っ張ってもらう格好(競技としてあるべき形)になります。わかりにくい写真ですが、ラインのバンジー部が伸びきっていますね。
練習の時は、少しテンションがかかると走るのを止めてしまったりしていたのですが、コースの後半(50m以上)は、私を牽いて駆け続けてくれました。負けん気の強さのなせる技か、開いていた隣のペアとの差もだいぶ縮まったように思います。
たった50mあまりですが、目の前を大きなストライドを緩めずに駆ける姿は美しく、頼もしいとさえ感じられました。そして、一瞬ですが、ナットともう一度走れたような錯覚も覚えることができたんです。

ありがとう、ペニー。
とうちゃんのワガママに付き合って、ちゃんと願いを叶えてくれたね!
他の参加者の活躍ぶり、そして他の競技も少し紹介しておきましょう。

カニクロス(100m)は、ハスキーやボーダーコリーがほとんどだったのですが、初カニクロス(50m)の方はいろんな犬種が出場していました。
犬を引っ張る競技になっているシーンも見受けられましたが...


BCFでも活躍されている yuukiさんも COOL君と参加しておられました。
お会いしてお話も少しできたのは嬉しかったです!

同じコースを使っておこなわれたギグレースの一コマです。
英語圏だと Bikejoringという言い方が一般的なスポーツですね。
やっぱりハスキーはこういうのがサマになりますね!

でも、こんなペアで参加されている方もいらっしゃったんです。
いろんな犬種で挑戦できるのが"運動会"の良さですよね!


時間を遡って、朝一番からおこなわれたフリスビードッグのデモンストレーション。
ビギナー大会やリトリーブ大会という"運動会"の部分は被っていて見学し損ねたので、これは旨い方々の演技です。

圧巻だったのは、黄ラブ3頭を次々と送り出されていたこのチーム。

どの子も凄いジャンピングキャッチを決めるんです。
# わかりにくい写真ですが、それぞれの影を探してみてください。
昔はアジでもディスクでもラブが活躍していたとは聞いていましたが、こんなに身体能力が高い子もいるんですねぇ!
見学していたファルは、例によって "ボクもやりたい!"と啼いていたようですが... あんたにゃムリだよ!


これも午前中におこなわれていた、アジリティの様子。
ビギナーの方々が(ご夫婦で力を合わせたりしながら)障害の越え方を教えておられるのは微笑ましかったです。

そうそう、ハスキー軍団?もがんばって走っていましたよ!

フィールド競技を観戦中のウチの子達ももう少しだけ。
左に写っているのは 4ヶ月齢のアンナちゃんです。ファルのボールを気に入ってくれたようですね。

ペニーは隙あらばボールを盗りにいこうとしていましたが、ファルはやさしく見守っていました。そう言えば、このファルのちょっとニヤけたような温かい表情は、ペニーが来て早々の頃にもよく見せていたのを思い出しました。

ステージでおこなわれていたプログラムも少し記録しておきますね。
これは 兵庫盲導犬協会さんのデモンストレーションです。

日本介助犬協会さんも"お仕事"の紹介をしてくださっていました。
冷蔵庫を開けて飲み物を取り出したシーンです。この後、ちゃんと扉を閉めてからボトルを渡すんですよ。

本競技は観損ねたんですが、ケーナイン・フリースタイルのデモンストレーションも一枚だけ載せておきますね。
ちょっとわかりにくい絵になっちゃいましたが、スタンプー2頭を見事に操っておられました。
というわけで、初めて参加させていただいた"りぶ・らぶ"はとっても楽しいイベントでした。
本格的にドッグスポーツを始めようというのは敷居の高い面もありますから、犬種を問わずに"一緒に楽しむ"ことを体験できる機会は貴重なものだと思います。
来年は第15回ということで盛大におこなわれる予定だそうですので、興味をもたれた方は、秋口には Knotsのホームページをチェックして、ぜひ参加してみてくださいね!

節目を迎えるにあたって、MFEO号のステッカーを貼り替えました。