ファルコを飼うに至った私の犬との関わりを書き留めておきたいと思います。
私は今50歳なのですが、子供の頃から(2004年まで)実家にはずっと犬がいました。秋田犬や柴犬など日本犬ばかりで、当時のことですから当然のように外飼いです。庭に犬がいるのが当たり前と思って育ち、それなりにどの子も可愛がってきたつもりですが、その中でもどうしても記録に残しておきたい犬がいます。
チヨというMIXの雌。学生時代に私が保健所で譲り受けて、当時から付き合っていたカミさんのアパートで一週間だけ育ててもらった後に実家の両親にプレゼントした子です。
実はその少し前にアヤという柴犬が死んでしまったのと、妹が結婚して実家を出ることになっていたので、両親が寂しい思いをしなければ良いなと考えてのことでした。それまで飼っていた犬達は、主に父が知り合いから譲ってもらっていたので、私が犬を選ぶこと自体も、保健所の譲渡会に出向いたことも初めての経験でした。
譲渡会では、たくさんの子犬達が大きな一つのケージの中に入っていて、助け出してもらえるんじゃないかとの期待からか、参加者に必死のアピールをする姿にショックを受けました。ほとんどの犬達が興奮している中で、チヨは隅っこの方で気後れしているように見えました。体格の良いお姉ちゃんらしい犬もいたのですが、どうしても放っておく気になれなくて私はこの子を選んだのです。
手続きを済ませて車に運ぶまでチヨは全く哭きもしませんでした。元気な子を選ばなかったことを少し危惧し始めていたのですが、車中で箱から出したとたん、クンクン鳴きながら飛びついて来てペロペロと私の顔を舐め続けたのです。助け出されたということがようやくわかって、それまで抑えていた感情が吹き出したという感じでした。その後は元気一杯で、あのちょっと諦めたような弱々しさはなんだったのかとビックリしたものです。
成長するにつれ、家族の誰もがチヨはそれまで飼っていたどの日本犬よりも賢いと感じるようになりました。保健所に保護されていた経験が関係しているのかどうかわかりませんが、人間の気持ちや汲むことに長けていて、言うことも良く聞き、細やかな感情表現をする犬になったのです。それまでの犬達が完全に外飼いだったのと異なり、チヨは短期間ですがカミさんのアパートで室内飼いを経験したことや、実家でも母がこっそり家に上げることがあったのが影響しているのか もしれません。
就職して一時期実家に戻っていた頃、毎日深夜になって帰宅する私をこの子はどれだけ和ませてくれたことでしょう。こちらの心の機微を嗅ぎ分け、直接の言葉は通じなくても何度相談相手となってくれたことでしょう。
実家は京都府下の田舎にあります。塀に囲まれた庭で自由に遊ばせることができたせいもあって、散歩に連れ出す頻度自体は低いものでした。しかし、このようなのどかな風景の中を、呼び戻しの効くチヨと一緒に気の向くままに散歩するのはとても充実した時間でした。
低い姿勢で弾丸のように走ってくる姿は、今も心に焼き付いています。
2010年01月25日
チヨの思い出
posted by Tosh at 23:56| Comment(2)
| 雑記帳
毎日、健太と一緒に拝見させて頂いています。
ファルコくんには、美しい、という言葉がぴったりですね。とても可愛いです。
そして、チヨちゃんのあまりの可愛さに、コメントを残さずにはいられません。
チヨちゃんのこの笑顔。
とても楽しくて嬉しくて、幸せいっぱいの表情。
こうして一緒にいることが、とても幸せで、とても慕っている様子が目に浮かびます。
本当に可愛くて、いい子ですね。
この純粋な心の綺麗さに感動しました。
とても可愛いです。
また、毎日、とても楽しみにしています。
これからもよろしくお願い致します。
次の記事で少し書こうと思っているのですが、チヨと出会ったことで、犬に対する私の思いや知識はずいぶん変わりました。私にとってはずっと特別な存在であり続けるでしょう。
チヨは賢い犬でしたが、ラブラドールの知能の高さはまた別次元ですね。ファルコとの暮らしは驚きと喜びに満ちています。